- Naoharu Motomura
買い控えの発生原因
コロナウィルスの世界的流行で、日本も大企業を筆頭にテレワークを推奨し、
東京の街並みが少し穏やかで移動しやすいが、やはりちょっとだけ恐怖感はある。
そんな中、経済成長を鈍化させ、マーケッターたちの頭を悩ますのは買い控え現象。
あるアナリストによれば、東日本大震災よりも強い買い控えが発生するらしい。。。
買い控えが発生する理由としては、
今回のような自宅待機という時勢であれば、当然で買い物する機会が減るので結果、買い控えになる。
しかし、eコマースがここまで普及している中、直接買い物に行かなくても事足りるはずだが、買い物自体がなされにくい状態。
今回は、自宅待機などの影響を考えず、買い控えについて大きく考察してみる。
そもそも何故、買い控えるのか?
こんなご時世、自分だけ買い物を楽しむことに気が引けるという心理が障壁になっていることは、おそらく否定の余地はないだろう。
言い換えると、ちょっと言い方が乱暴だが「自分が買い物をしたことは周囲にバレる」とも言える。
物が溢れ、個性を重視し、見栄消費からシフトしてきた時勢と整合性が取れない。
ということは、買い物という行動は、まだまだ“見栄”という要素が色濃く残っているのであろう。
資本主義社会では、通貨を介して買い物を行うことが原則であり、
資本主義では、通貨=社会的ステータス(≒見栄)という関係値が切り離せないため、
どうしても、買い物=通貨を使う=見栄が出る、といった構図が発生する。
そのため、通貨を使うという社会の中では、買い物と見栄消費は切っても切れない関係となりうる。
この仮説が正しいのであれば、買い控えは抑制することは難しくなる。
買い控えの抑制する方法は、無駄に買い控える雰囲気を出さないことに尽きる。
蛇足であるが、
東日本大震災で広告主が軒並みTVCMを自粛し、ACジャパンのCMに差し替えられた中、
いち早く、TVCMを解禁したメーカーに対して、好意度が上がったということがある。
自粛もほどほどに、ということである。