- Naoharu Motomura
慢性的な人材不足?!
最終更新: 2019年7月25日
「人材不足」。
この言葉を聞くだけで、辟易とする方は多いだろうが、どんな仕事も人材無くして業務は遂行することはできず、マーケティングも例外ではない。
改めて、お聞きする。
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読者の皆さんが所属・経営されている、もしくは、周囲の方で、人材に不満は無く、業務を遂行できている方はいらっしゃるでしょうか?
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おそらく出現率は極めて低く、年齢がある程度推測されてしまう可能性はあるが例えて言うならば、“はぐれメタル”のような出現率ではないだろうか。「慢性的な人材不足で残業時間が一向に減る傾向は無く、むしろ年々増加傾向にある」ということに共感を覚えるマーケティング界隈の方々は特に多いだろう。日本では、他部署と比較し、マーケティングチームは規模が小さい傾向にあり、更には、主要業務との兼任という組織も珍しくない。売上に対する責任は重くのしかかるのに関わらずだ。
近年、これまで以上に人材不足という声が大きくなっている印象があるが、中小企業庁が定期的に公開する「中小企業白書2019年版」によれば、中小企業においては人材不足が1996年を起点に、従業員規模1~29名を除けば、雇用者数は増加傾向にある。従業員規模1~29名が減少しているのは、資金やリソースが比較的少なくて済み、物理的制約も小さいため、起業ハードルが低いIT関連サービの起業数が影響していると推測される。しかし、従業員数過不足DIは年々マイナス傾向化が進み、特に小売業と、サービス業は特に顕著である。
雇用者数は増えているにも関わらず、人材不足は加速する。
なお、アンケートベースでは、6割以上の経営者が人材不足と感じているのである。
これはなかなか興味深い事象と言える。
この現象を解明していくためには、
労働人口が増える前から、すでに人材不足が蔓延していた
企業に属するよりも、起業の道を選ぶ比率が増えた
人材に十分と感じることは、そもそもない
次回以降、これらを別々に見ていくことにする。