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  • Naoharu Motomura

ホテル予約の個別化への回帰

エクスペディアを筆頭に多くの旅行予約まとめサービスが乱立しており、一度は泊まってみたい憧れのホテルも見当たるようになってきて、消費者からすると利便性が上がってきている。

あるサービスで検索するとエクスペディアの検索結果を表示されることもあり、無法地帯とも言える状況となってきており、気になるホテルを検索してみると、公式ホームページでは「自社サイトからの予約が最もお安く泊まれます」といったアピールが良く目に留まるようになってきた。

大手各社が、登録宿泊施設に宿泊料金を自社サービスで最も安くなるような圧力をかけたことがニュースにもなったが、そもそもの単価が下がる、仲介手数料を取られるという、2重苦から離反の動きが出ることは当然と言える。

これはファッション通販サービス「ZOZO TWON」でもニュースに取り上げられることが多くなっていることから、身近に感じられる事象であろう。

しかし、今回テーマとして取り上げるのは、「何故、こうなることは容易に予測できたはずなのに、登録したのか?」ということを考察してみたい。

少しでも稼働率を100%に近づけて収益性を担保したいという宿泊業者のニーズと、

登録業者が増えれば増えるほど、多くのトラフィックを生み出すプラットフォームの特性の

スパイラル効果で各サービスは成長してきたが、

登録業者が増えれば増えるほど、自社が埋もれてしまうリスクも当然、増加する。

他社に埋もれないという(独りよがりではなく客観的に見た)自信があるのであれば、そもそもこういったサービスに登録する必要はない。

冷静に考えれば分かることだが、B2Bにおける“リスク回避を選んだが故のリスク”という罠が潜んでいる。

リスク回避を選ぶ=競合他社がやっているのに、自社がやっていないのはマズイ

ということである。

これは非常に厄介である。

特に、来月の従業員の給料が払えるか不安がよぎるなど、経営が思うようにできていないマネジメント層にとっては。

B2Bの難しさは、よほどの独裁的企業を除いては、トップダウンのすんなりと決まることは少ない。

特に、中小企業の経営者の年齢層は年々上がっており、新しいサービスにおけるキャッチアップは遅くなっていることも助長して、

意思決定にかかわる人数が以前よりも増えている傾向にあるらしい。

そういった流れで、情報に感度の高いミレニアル世代たちによる意見も取り入れる機会が増してきているが故の、「競合他社がやっているのに、自社がやっていないのはマズイ」という流れがより強くなると推測される。

この流れは、今は20~30代の経営者でもいずれは直面する問題なのである。

やはり、独裁的ではない確固たる信念やビジョンを持たないといけないという良い例だと思う。

ただし、誤解をしていただきたくないが、こういったサービスで登録した会社で経営が上向きになった会社も当然いるため、絶対に参入すべきではない、ということでない。

参入しても勝てると思える強みがあるのであれば、見込み客が多くいるプラットフォームに参入するのはもちろん正解だ。

ここでは、B2Bにおける判断の難しさを取り上げたいための1つの例としてホテル予約サービスを取り上げたということだけである。

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